【書評】『遊園地ぐるぐるめ』― みんなが“やさしい”世界で、疲れた心がふっと軽くなる

書評・レビュー



タイトル: 遊園地ぐるぐるめ
出版日:2025年3月
著者:青山美智子
田中達也
出版社:ポプラ社



忙しさの中で忘れがちな「やさしさ」を思い出させてくれる本

毎朝、子どもを起こし、ごはんを作り、急いで支度をして、仕事に向かう。夕方には迎えに行き、晩ごはん、お風呂、寝かしつけ…。

1日があっという間に終わり、「自分のための時間なんてどこにあるんだろう」と思う日々。

そんな働くママの心に、ふっと寄り添ってくれるのがこの本、『遊園地ぐるぐるめ』です。

これは、人気作家の青山美智子さんと、ミニチュア写真家の田中達也さんによるコラボ小説。





田中さんのユーモラスで温かみのあるアート作品をもとに、青山さんが紡ぎ出した6つの短編が収録されています。




どのお話にも共通しているのは、「登場人物がみんな、やさしくていい人」ということ。

誰も怒鳴らない、責めない、押しつけない。

そんな世界が、ただただ心地よくて、読後には心がぽかぽかとあたたかくなります。

可愛らしい表紙だけでなく、読んだ後もほっこりが続く、そんな1冊です。


日常の人間関係に疲れたあなたにこそ読んでほしいオススメの本です。


登場人物がみんな良い人で、心が癒される

本作の魅力の一つは、登場人物たちが皆、やさしさと思いやりにあふれていること。

誰もが誰かの味方であり、温かい言葉や行動で支え合っています

読者は、そんな登場人物たちの姿に心を打たれ、日常の中で忘れがちなやさしさや思いやりを思い出すことでしょう。

夫婦・親子・友人・仕事仲間、この本にはたくさんの人間関係が描かれています。

 

登場人物の誰もが、常に他人を思いやりながら生きていて、人間の暖かさを思い出すことができました。




働くママに響く、心のリフレッシュ

働くママにとって、日々の忙しさの中で自分自身を見失いがちです。

しかし、この作品を読むことで、日常の中にある小さな幸せや楽しみを再発見できるかもしれません。

また、本作をよみながら、ふと懐かしい出来事を思い出しました。

旦那さんとの初めてのデートや、子供が生まれたときのこと、新入社員として毎日バタバタせわしなく過ごしていた日々。

あなたの人生で起こった楽しい出来事が、この作品を通してふと思い起こされるはずです。




視覚と物語の融合が生み出す新たな読書体験

各章の扉には田中さんのアート作品が掲載され、そのアートからインスピレーションを受けた物語が展開されます。

さらに、物語の最後には再び田中さんのアートが登場し、読者の想像力を刺激します。


物語に度々登場するピエロを、ミニチュア作品から探したくなるのは私だけではないはず。

このような視覚と物語の融合は、読書体験に新たな楽しみを加え、読むたびに新たな発見があります。



おわりに:日常に「ぐるぐるめ」を取り入れて



『遊園地ぐるぐるめ』は、忙しい毎日を送る私たちに、「楽しむ心」を思い出させてくれる作品です


日常の中にある小さな幸せや楽しみを見つけることで、心に余裕が生まれ、家族との時間もより豊かなものになるでしょう。

ぜひ、この作品を手に取って、日常に「ぐるぐるめ」を取り入れてみてください。


きっと、新たな発見と癒しが待っているはずです。

 

本作以外にも、青山美智子さん、田中達也さんの作品がたくさんあるので、是非チェックしてみてください♪ 





[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

人魚が逃げた/青山美智子【1000円以上送料無料】
価格:1,760円(税込、送料無料) (2025/5/21時点)


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

いつもの木曜日/青山美智子【1000円以上送料無料】
価格:1,980円(税込、送料無料) (2025/5/21時点)


コメント

タイトルとURLをコピーしました